第75回複合現実感研究会(共催:CVIM, PRMU, MVE)で「両端円錐型円柱による空中像光学素子の検討」というタイトルで発表しました(佐野遵平)

はじめに

こんにちは!小泉研究室M1の佐野遵平です。

2025年1月21日~22日に九州大学伊都キャンパスで開催された、第75回複合現実感研究会(SIG-MR)(共催:CVIM, PRMU, MVE)にて研究を発表したので、ご報告いたします!

研究概要

「両端円錐型円柱による空中像光学素子の検討」というタイトルで口頭発表・インタラクティブセッションを行いました。

私たちが提案したのは、360度全周囲から観察可能な空中像を結像する光学素子です。この目的を達成するために、透明な円柱の両端を円錐状にした光学素子を、同一平面上にずらっと並べた構造を提案しました。

本研究では、既存の空中像光学素子で生じる以下の二つの問題を解決します。1つ目は、空中像を見ることのできる角度が限られており、360度全周囲からは観察できないことです。2つ目は、空中像の観察の妨げとなる邪魔な迷光(ゴースト像)が発生してしまうことです。

光学素子のシミュレーション評価には、空中像の見え方を再現できるレイトレーシングを利用しました。レイトレーシング+ステレオマッチングによる評価から、空中像は光学素子を対称の面として光源と面対称な位置に結像することが確認できました。また、カメラの位置を変えてレンダリングした結果、空中像は方位角方向の360度全周囲から観察可能であることを確認できました。

予稿

https://sigmr.vrsj.org/events/pdfs/2025Jan/MR2025-05.pdf

感想

研究会のテーマが「医用・健康のためのCV/PR/XR技術」とのことで、普段あまり関わることのない分野の方とお話しできたり講演をお聞きできたりしました。その結果、自分たちの研究の分野の中だけでは聞くことのできない知見を得ることができ、自分の研究の視野が広がったように感じています。インタラクティブセッションという形式も初めての経験でしたが、ポスターセッションのように気軽に興味のある研究についてお聞きできたので、今後研究を進める際に役に立ちそうなノウハウもたくさん得られました。

会場は九州大学の伊都キャンパスでした。オシャレかつ広大で驚きました...。学食がたくさんある && メニューもたくさんあるのがとても羨ましいです。ラボツアーにも参加させていただきましたが、一つ一つの研究室の規模もとても大きく、うちの大学とは結構違うなあと思いました。

私は九州への上陸自体が初めてだったので、景色やグルメ等々も楽しむことができました。路線バスが高速道路を走ることには驚きました。