はじめに
こんにちは。小泉研究室M2の林竜吾です。
2024年10月29日~31日に山梨県立図書館で開催されたThe 23rd International Conference on Cyberworlds (CW2024)にて研究を発表したので、ご報告させていただきます。
研究概要
「Simulation of Mid-air Image Interaction in Virtual Reality」というタイトルで口頭発表を行いました。
我々は空中像インタラクションのVRシミュレーションに必要な要件を調べるために、VR空間で空中像の視域や遮蔽矛盾をシミュレートし、実空間とVR空間でインタラクションにおけるユーザーのふるまいを比較しました。空中像インタラクションは設計する際に、視域や遮蔽矛盾が問題ないか確認する必要がありますが、これらの影響を把握するために装置を組み立たり、調整のために組み立て直すのは大変です。ここで、もしVR空間で空中像とインタラクションできるシミュレーションがあれば、設計や検証が簡単かつ効率的に行えると考えられます。
この研究では、視域や遮蔽矛盾といった空中像に一般的な特性に焦点を当て、空中像をシミュレートしました。このVR空中像とのインタラクションを実際の空中像や、遮蔽矛盾が起こらないVRオブジェクトとのインタラクションと比較した結果、視域を再現することで、VR空間と実空間において同様の観察行動が得られることがわかりました。一方で、空中像にタッチする際の貫通量には有意な差が見られました。これにより、実空間とおなじインタラクション結果を得るためには、空中像の特性の再現が重要であることがわかりました。一方で、空中像の特性の再現のみでは不十分であり、今回再現しなかった空中像のぼけなども再現する必要があることが示唆されました。
論文情報
公開され次第追記します。
感想
国際会議に参加するのは初めてでした。英語での発表にとても緊張しましたが、無事にやり遂げられてほっとしました。セッション間の休憩が長く、コーヒーやお菓子がもらえたりと、国内の学会と雰囲気の違うところが新鮮でおもしろかったです。
会場近くの甲府城跡からの眺めがよかったです。