第30回日本バーチャルリアリティ学会大会で「両端斜切円柱集積構造による空中像光学素子の製作と評価」というタイトルで発表しました(佐野遵平)

こんにちは!小泉研究室M2の佐野遵平です。

2025年9月17日~19日に立命館大学大阪いばらきキャンパスで開催された、第30回日本バーチャルリアリティ学会大会にて研究を発表したので、ご報告いたします!

研究概要

「両端斜切(はすぎり)円柱集積構造による空中像光学素子の製作と評価」というタイトルで口頭発表・ポスター発表・デモ展示しました。

私たちが以前に提案した Truncated cylindrical array plate (TCAP) という空中像光学素子について、本学会ではこれを実際に組み立て、デモ展示を行いました。この光学素子は、従来の直交する鏡を用いた空中像光学素子と異なり、ゴースト像と呼ばれる邪魔な像が発生しない利点を持ちます。これまでの研究では、レイトレーシングを用いたシミュレーションを中心にこの光学素子の機能を確認してきましたが、今回は実際に作られた光学素子を展示しました。

予稿

https://conference.vrsj.org/ac2025/program/doc/3A1-06.pdf

感想

自分の研究としては初めての学会でのデモ展示であり、興味を持ってくださった方も多く楽しかった一方で、様々な問題も明らかになりました。製作した光学素子の精度が高くなかったことや素子のピッチが荒かったことにより、空中像にピントを合わせることが難しくなってしまった点が最も大きな問題点と知見でした。空中像の結像位置を正確に把握することが難しいことは他の方の研究から把握していましたが、自分の研究にはあまり関係ないことだとこれまでは思ってしまっていたため、今回の展示により課題を発見できたことが大きな収穫になったと感じています。他にも、「こんな学会に行ってみたら?」や「こんな方法を試してみたら?」など、多くの方から貴重なアドバイスを頂けたため、今後の研究に繋げていきたいと考えています。

VR学会の他の発表や展示、IVRCなども大変刺激的でした。VR学会は分野の近い方々がもっとも多く参加する国内学会だと思っており、その辺のポスターを適当に眺めているだけでとても勉強になります。今年はIVRCも大型の装置を使った展示が多数あって、各チームの工夫が大変面白かったです。

会場は立命館大学のいばらきキャンパスでした。新大阪駅から割とすぐの好立地なのに、非常に大きくきれいでにぎやかなキャンパスで圧倒されました。毎度他の大学に出張するたびに、他の大学はすごいなぁ… となってます。うちの大学ももっと頑張ってほしいです。

これまでに大阪をちゃんと観光したりグルメを食べたりしたことが無かったのですが、とてもおもしろい場所ですね。東京の中心部と同じような The 都会 みたいな場所もあれば、昔っぽい雰囲気が漂う街もあり、歩いてみるだけでもとても楽しかったです。食べ物も、本場のたこ焼きやお好み焼き、串カツなどとてもおいしかったです。