GCCE2024で「A System for Mid-air Images that Follow Real Objects」というタイトルで発表しました。(菅原陵央)

はじめに

 小泉研究室 修士1年生の菅原 陵央と申します。2024.10.29から2024.11.1に、福岡県の小倉で開催された、2024 IEEE 13th Global Conference on Consumer Electronics(IEEE GCCE 2024)で口頭発表を行ったので、ご報告いたします。

学会情報

  • 学会名:2024 IEEE 13th Global Conference on Consumer Electronics
  • 期間:2024.10.29 - 2024.11.1
  • 会場:アジア太平洋インポートマート(〒802-0001 福岡県北九州市小倉北区浅野3丁目8−番1号)
  • 学会ホームページ:https://www.ieee-gcce.org/2024/index.html

研究について

概要

  • タイトル:"A System for Mid-air Images that Follow Real Objects"
  • 著者:Ryo Sugawara, Naoya Koizumi

 我々は、空中像をあたかも実物と同じように操作できるようなインタラクションを実現しました。空中像は現実空間内で浮かぶ実像であり、HMDを装着せずに観察することができます。しかし、実際に空中像を手で操作しようとすると、手が通り抜けてしまい、掴むことができません。一方で、現実の物体は手で移動・回転などの操作を自由に行うことができます。そこで我々は、現実の物体を手で持った状態で、そこに空中像を隣接表示し、現実物体の動きに合わせて空中像を動かすことで、空中像を動かす手法を提案しました。空中像を物体に追従させることで移動操作を、回転した物体に合わせて空中像を回転させることで回転操作を実現しました。空中像の3次元移動と、リアルタイムな追従、という2つの要件を定め、システムを実装しました。2つ目の要件を確認するため、システムの遅延を測定した結果、平均25 msから30 ms程度の遅延が見られました。また、アプリケーションをいくつか制作し、提案システムで実現できることを確認しました。

デモ動画

 小泉研究室のYoutubeチャンネルに、デモ動画をアップロードしました。是非ご覧ください。

論文情報

公開され次第追記します。

感想

 GCCEに参加した際の印象について述べたいと思います。服装は基本的にスーツやオフィスカジュアルが多く、真面目な雰囲気の学会だと感じました。ポスター発表やデモ発表はお昼の時間のみであり、どちらかと言えば、口頭発表を重視している学会だと感じました。複数のセッションに分かれて、会議室に座り、静かに発表を聞くことが多かったです。しかし、会議室の外側でも、研究者の方々が談笑しながら議論したりなど、真面目ではあるが和やか、という雰囲気でした。また、夜のReceptionやBanquet、Excursionなど研究以外のイベントが盛りだくさんで、とても楽しかったです。Excursionでは、皿倉山のナイトツアーに参加しました。山頂からの夜景がきれいでした。

 自分の発表に関する感想を一言で言うと、楽しかったです。国際会議の参加は初めてだったので、発表はだいぶ緊張しました。しかし、発表が進むにつれ、楽しくなっていくのが分かりました。質問は、システム全体の値段は?や、複数の空中像は同時に表示できるのか、遅延はオブジェクトの種類によって変わるのか、等の質問をいただきました。質疑にも適切に回答できて良かったです(質疑スライドが役に立ちました)。またどこかで英語発表をしたいと思えた学会参加でした。
 また、少しですが観光もしました。最終日に小倉城に行き、小倉の歴史を知ることができました。また、北九州漫画ミュージアムに行ったり、明太子を食べたりなど、九州を感じることができた出張だったと思います。

今後も、研究活動を頑張って、今度は海外にも行ってみたいです。以上、菅原でした。